尿酸値が高い場合の下げる方法について
男性の尿酸値は一般的に3.5から7.0mg/dl、女性の場合は2.4から5.8mg/dlと言われています。この数値が7.0を超えると尿酸が血液中に溶けることなく結晶となります。
ちなみに7.0を超えた場合、高尿酸血症と診断されます。日本痛風・核酸代謝学会でもガイドラインを設定していて、痛風患者の場合は尿酸値を6mg以下にすることが望ましいとされています。
この尿酸値をコントロールしてゆくことが痛風の治療では大切なことになります。問題はどうやってコントロールしてゆくか・・・ということになります。
高尿酸血症はいわば痛風の予備軍にあたります。
以前は痛風患者、高尿酸血症つまり予備軍の方たちに対して、とにかく尿酸値を薬で避けることが治療の目的でした。
痛風の治療に関しては他にも発作時に起きる痛みの緩和もその治療の1つです。ここで傷みが消えたからと治療を自分の判断でやめてしまう方もいますが、それでは意味がありません。
本当の意味の治療はそのあと、つまり尿酸値を下げること、そして生涯を通じてコントロールしてゆくことだからです。
薬だけで下げても意味がない?
尿酸値を下げることは合併症などを予防するためにも必要なことです。しかし、ただ薬で下げればいい・・・という見方も変わってきたようです。
専門家の中には尿酸値と痛風との明確な関連性はないと主張する方もいたりして、単純に尿酸値が高いから痛風を発症するとは言い切れなくなっているようです。
勿論、数値が高ければ痛風の症状は出やすくなりますが、高尿酸血症だからといって必ず発症するものではなく、発症するのはその中の1割に過ぎないという状況です。
生活習慣を変える
じゃあ高尿酸血症でも放っておいて大丈夫かというとそういうわけではありません。
つまり、尿酸値というのは1つの指標に過ぎず、それだけを何とかしたから痛風にはなりませんよ・・・ということではないということになります。
尿酸値が高くなる原因は、生活習慣、特に肉や油分の過剰摂取、過度の飲酒、運動不足、ストレスやそれに関係する睡眠不足など・・・です。
その部分を無視して、ただ薬で尿酸値を下げるだけでは意味がない・・・ということです。
生活習慣の改善方法について日経新聞に面白い記事が掲載されましたのでご紹介します。(引用:痛風、投薬の前に生活改善 尿酸値、無理に下げずに 日経新聞)
生活習慣の改め方 5か条
1.食事の総カロリーを抑え、肥満を防ぐ。以前はプリン体の摂取を制限していた
2.アルコールはカロリーが高いため、飲みすぎは慎む
3.毎日2リットル以上の水分を取り、尿酸値を下げる
4.軽い運動を週2回程度継続して行う
5.ストレスをためないようにする
参考になれば幸いです。